軍隊式以外のシリーズものを勝手ながら非公開にさせて
いただきました。
理由は、検索ワード、IDなどから、私の身近な人間のアクセスが
あった可能性があるからです。
ココロの方の事情とは違いますが、あちらと同じく
コメントをくださった方には大変申し訳なく思っております。
尚、頂いたコメントは記事と一緒に大切に保管させて
頂いております。
私達は、たまに校長が校長室にいるとこのチャンスを逃すか!!と
ばかりに遊びに行った。
とにかく、校長先生がみんな大好きだった。
校長先生の椅子や、来客用の重厚なソファーに座り
いつもいつも、くだらない話で盛り上った。
校長は、私達の担任の熱い男が大好きで
息子みたいに可愛いと思っていると、いつも言っていた。
ワシの若い頃に似ているとよく言っていたが、2人のキャラは全く違う印象だった。
本当は、あんな風に自分の感情を剥き出しにして生徒と全力で
ぶつかりたかったのだろうか....
もしかしたら、過去にはそんな時代もあったのかもしれない。
この椅子に座っているということは...もしかしたら
そのスタイルを全うできなかったのかもしれない。
未だに出世とは無縁、当時のままの教育を貫く熱い男の真の教育者としての
資質をすでに見抜き、自分の理想を重ねていたのかもしれない。
真相はわからないが....
私の知っている校長は、全力で熱い男を守っていた。
いくつかのエピソードの2つばかりを...
私達が畑を耕し、じゃがいもを植えるときに熱い男は知ったかぶって
じゃんじゃん土をかけた。
すると、それをどこかで覗いていた
(たいてい覗いている)校長が
私達にわからないようにそーっと手招きして、熱い男に間違いを指摘していたらしい。
わざわざ熱い男のプライドを傷つけないように、助言をしてくれたにも
かかわらず、空気の読めない熱い男はデカイ声を張り上げて
いや〜参ったなぁ!!!
いや、知ってたんだけどなっ!!
本当は先生、知ってたんだけどなっ!!
誰だ〜どんどん土かけたのはぁぁ!!
お前だな〜!!などと、最低なことを言いながらプロレス技を炸裂させていた。
それを影から、いつも微笑みながら見守っていた校長は
自分の地位などは、どうでも良かった....ように
今の私には、思える。
私達が、校長室にいる時に聞いた事がある。
どこの誰からの電話かはわからないが
熱い男君、いいじゃないかと思います。
彼は頑張っています。まだ若いから、そういう部分はこちらでも
教育が必要ですが....
私が責任を持ちます。
それは彼の方針で...はい
....それは私が謝罪するので
どこからか、クレームがあったのだ。
保護者からのクレームは全く無かったと、卒業してから
何度か聞いた事があるので、恐らく違う方面からのものだったと
推測される。
電話を切った後に、しばらくボーっと壁を見つめていた校長に
校長先生どうしたの??
元気ないよ〜!!
と私達は、声を掛けた...ように思う。
みんな、傍で聞いていたので電話の内容は知っていた。
そして、小学生ながらも熱い男の教育法は一風変わっていることも知っていた。
そこにいた誰もが、どんな電話があって校長がどんな事で悩んでいるのかが
何となくわかっていたが、誰もそのことについて言葉にはしなかった。
すると....校長が、壁に並ぶ歴代校長の写真を見て....こう言った。
ここに、先生のブルドッグみたいな顔が並ぶのかぁ.....
爆笑の基本は緊張と緩和である。
一瞬にして、校長室は笑いの渦に包まれた。
次回へ続く
春になると思い出す。
私の通っていた軍隊式小学校の校長先生はとてもブルドッグに似ていた。
でも、ちょっと俳優の谷隼人にも似ていたので、男前だったのかもしれない。
新築の小学校には、校内テレビ放送があり
それを大層喜んだ校長は、月曜日の朝会をしばらくテレビ放送でしたいと
提案したが、2,3回でやめてしまった。
何故なら、学校にあるような安いテレビカメラでは質のいい画像を撮影できない
のだろう...校長の顔はいつも真っ黒で、鼻と歯だけがぼんやりと白く輝き
各教室で大爆笑する声が、学校中に響き渡るという事態になったからである。
私の中の、校長先生と言えば...小、中、高一貫して彼しか浮かばない。
彼は、生徒の名前を呼び捨てにした。
いきなり呼び捨てにする大人と言えば、キンキンか巨泉かこの校長くらいのものだ。
校長は、普段....どこにいるかと言えば......
そこら辺で園芸をしていた。
いつもジャージの上下を着て、冬でも大きな麦わら帽子を被り長靴を履いていた。
軍隊式小学校の用務員さんも、いつも校長と同じスタイルをしていた為に
どちらが校長かどうかなんて素人にはとても見分けがつかない。
ちなみに用務員さんはジャイアント馬場に激似で、その奥様は輪島関に似ていた。
唯一、教頭は教頭らしいいでたちをしていた。
金縁眼鏡、ポマード、綺麗な七三、いかにも神経質そうな方で漫画やドラマに出てくる
教頭のイメージにはまりすぎるほど、はまっていた人だった。
彼は、軍隊式小学校を離任し、いくつかの学校の教頭を勤めたのち
校長に昇格するのだが、未だにどこの生徒や保護者に出会っても
「教頭先生〜〜〜〜!!!」と呼ばれてしまうらしい.......
ミスター教頭とは、彼のことだ。
ミスターは、着任してしばらくは気取った雰囲気だった。
いや、普通の先生だったと思うがあまりにも軍隊式小学校にはそぐわない
英国紳士のようなイメージだった。
職員室の定番である日本茶ではなく、何故か彼はいつも紅茶を飲んでいた、
しかも小指を立てていたものだから、気取ったイメージも定着してしまう。
しかし、そのキャラも長くは続かなかった。
続くというより、続けられなかったのである。
電話や、来客があると、どこにいるのかわからない校長を髪を振り乱し、探し回る。
走り回っている間にネクタイを緩めるのだろう
彼のネクタイは、いつも不良高校生のように崩れていた。
そのうち、来客や電話応対に出かける校長に園芸の続きを頼まれることに
なることが増え、彼は何故かいつも土を運んだり、肥料を運んだり
草むしりを
させられていた。スーツを着ているのだが、いつもズボンからシャツがはみだしており
ミスターは、いつの間にか生徒や保護者の間から
「シャツ出し先生」という大変不本意なニックネームで呼ばれてしまうようになった。
1年も経つと、彼のいでたちは
下がジャージで、上はネクタイに変わっていた。
もちろん、長靴に麦藁帽子はマストアイテムである。
私は1度教頭に尋ねたことがある。
先生は、どうしてネクタイをしているの??
上もジャージ着たらいいのに....と。
すると、ミスターは胸を張ってこう言った。
だって先生は、教頭先生だからね!!そして、更に私は質問した。
先生、お花植えるの好き?あんまり好きじゃないなぁ.....でも校長先生には内緒よ....と、唇に指を当ててシーッ!!のポーズをしながら笑っていた。
その目は、とても優しく何だか温かい気持ちになったのを今でも覚えている。
次回へ続く